| バックナンバー業界情報 2000年4月


HP上にショッピングモール (4月28日)
 シャープエレクトロニクスマーケティングは、シャープのインターネットプロバイダーである「シャープスペースタウン」に「口コミ市」というショッピングモールを開設し、現在五十店が開店している。同社のモールは月額使用料が最低六千円、三ヶ月単位 の契約と出店者にとって手頃な条件が揃っており、最終的には五百店の参加を目指す。


光無線使い高速データ伝送(4月26日)
 DDIとKDI(京セラDDI未来通信研究所)は、米国のエアファイバ社と協同で光無線技術を用いた高速データ伝送実験を東京都内で開始した。この実験は最大622Mbpsのデータ伝送を可能にするもので、約一年間の実験で実用化の基礎データを取得する。実験に用いる光無線装置は複数のDVDと同じ波長の近赤外レーザーを用いた送受信機を装備し、見通 しの利く周囲の同装置との間に光リンクを設定。区間不通時には一装置から四方向に分岐できるメッシュネットワークで迂回転送できる。
 光無線装置は小型、低消費電力で簡単に設置することができるので、光ファイバー設備が不十分な地域や光ファイバー敷設が困難な地域などへの導入が期待される。


電灯線でIネット接続(4月25日)
 欧州各国ではパソコンのプラグを電灯線のソケットに差し込むだけでインターネットに接続できる「パワーライン・コミュニケーション(PLC)」の実用テストを進めている。PLCは高圧送電線網から一般 家庭に配電する電力線を電話線やISDN、インターネットなどのデータ網を接続、地域の配電変圧器を通 して各家庭ごとの電力メーカーに供給するネットワークシステムで、伝送速度は1Mbps〜3Mbpsとインターネットに高速接続が可能となる。
 すでに欧州11カ国の電力会社や通信事業者で実用テストを開始しており、ドイツでは来夏実用化を目指している。


無線利用の高速Iネットサービス(4月12日)
企業向けソニー、7月から開始

 ソニーは7月から企業向けのブロードバンド・インターネットサービス「bit-dtive(ビットドライブ)」を開始すると発表。
 加入者無線アクセス(WLL=ワイヤレス・ローカル・ループ)を用いたブロードバンド通 信インフラと同時に、アプリケーションサービスを提供するのが事業の特徴。最大156Mbpsの大容量 伝送が可能で、低コストで早期に立ち上げることができるWLLのインフラ整備に着手。

 通信インフラとしては
  • 中小企業やSOHOを対象としたインターネット常時接続を月額15万円で提供する「ブロードアクセス」
  • 「ブロードアクセス」に同社が開発したネットワークサーバー「DigitalGate」のレンタル、メンテナンスをパッケージ化し、月額18万円で提供する「ブロードアクセスプラス」
  • 東京23区内に複数の拠点や顧客を持つ企業に対し、1.5Mbpsの高速LANを定額料金(7万円程度)で利用できる「シティアクセス」
  • マンションなどの集合住宅を対象にインターネット接続料と回線使用料を合わせて一居住者あたり月額5千円以内の「コミュニティサービス」
 等のサービスを予定している。

 また、WLLを活用したビジネスクリエーションプラットフォームについては、複数のオフィス間でインターネットTV会議室の設置や、動画を中心としたビジネスニュースサービスを中心とした「ビットポート」や「ビットプロモーション」、「ビットメッセ」などを行う。
 このほか「ブロードアクセスプラス」にホームページ制作クリエイターの紹介や、Webホスティング、サイバー見本市への展示を加えた総合サービス「ドットコムサポートパック」も月額25万円で提供する予定である。


インターネット利用者、3年後に1億人突破。(4月7日)
情報通信総合研究所によると、現在2442万人いる電話回線やケーブルテレビなど固定網でのインターネット利用者は、2003年には6268万人になるとしアメリカと並ぶと予測している。また、現在690万人にいる携帯電話によるインターネット利用者は、2003年には4800万人に達し、インターネット利用者はのべ1億人を突破するとみている。急速に伸びる背景にはネットの定額制の導入が進むことが大きな理由としてあげている。


日立系電子出版社、CD-ROMの低迷で解散。(4月7日)
日立製作所と平凡社の電子出版の共同出資会社「日立デジタル平凡社」が3月31日付で解散した。「日立デジタル平凡社」は1996年10月に設立。平凡社の「世界大百科辞典」のCD-ROMを主力としてきたが、インターネットによる情報サービスが台頭してきたことで、売り上げは設立当初の半分にまで落ち込んだ。このことで、CD-ROM事業の厳しさが改めて浮きぼりになった。今後、事業は日立系の情報関連会社「HDHビジネス本部」が引き継ぎ、売り上げの大半を占めていたCD-ROMは縮小、インターネットや携帯電話による教育機関向けの情報配信サービスに重点を移すとしている。


スティーブン・キング、村上龍と相次ぐネット出版。(4月4日)
作家、村上龍の最新小説「共生虫」(講談社)のインターネットを使った販売が注目を集めている。
21日の単行本刊行に先駆けたもので、千部限定、1冊3千円と単行本の2倍の値段にもかかわらず、4日間で完売した。村上龍が取り組んだのは、作家と読者が直接つながる新しい出版形式「オンデマンド・セルフパブリッシング」と呼ばれるもので、富士ゼロックスが運営しているホームページで注文を受け、印刷、製本して、宅配便で読者に本を届けるという仕組み。

「共生虫」は講談社の文芸誌に連載された約500枚の作品。「引きこもり」という病理を抱えた青年がインターネットを通 じて変化していく姿を描いている。先着順で刊行ナンバーや作者の自筆メッセージが付される上、村上さんへのインタビューなどがインターネットで読めるパスワードが教えられる。3000円のうち、通 常の単行本の設定より多い30%の900円が、著作権使用料として同社から村上さんに支払われる。村上さんはうち300円を講談社に払う。

今回の試みの注目度が高かった理由は、書店での販売よりネット直販が先行したことと、ベストセラー作家の従来の書籍流通 のあり方を打ち破る試みに、大手出版社が答えたことが挙げられる。講談社では「現在の出版システムは、本が売れなくなったこととあわせて困難な状態にある。刺激的なことに協力できるかどうか悩んだ」として、出版社の役割が問われている現在、出版流通 を変革する切っ掛けになるのか、その行方が注目されている。

一方、アメリカでは人気ホラー作家、スティーブン・キングの新作「ライディング・ザ・ブレッド」が3月14日からネット配信を開始。初日だけで予約も含めて約40万部を売り上げた。しかし、この小説をインターネットで電子配信したネット書籍の米グラスブック社では、違法コピーがネット上に出回ったことを明らかにした。パソコンに取り込んだ小説をコピー出来ないようにしていたが、不正コピーを防ぐ暗号システムが何者かによって解読された為で、同社では暗号技術を高めるとともに、ネット上の書籍の海賊版をチェックする専門部隊を設置すると発表した。

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