【六回表】避難所は「お客さま」ではいられない?

【HN:9番ピッチャー・防災士伊藤】

営業二部の9番ピッチャー・防災士伊藤です。
五回裏では、国土交通省の「重ねるハザードマップ」をご紹介しました。
スマホで1分、自分のいる場所にツッコミは入れられましたか?
「意外と色がついてなくて安心した!」という方もいれば、「真っ青だった……」という方もいたかもしれません。
さて、もしハザードマップでリスクが高く、「いざという時は避難所へ行こう」と考えている方に、今回はとても大切な心構えをお話しします。
ズバリ、「避難所では、誰も『お客さま』にはなれない」ということです。
災害時、学校の体育館などに開設される避難所。テレビのニュースなどで見ると、役所の職員さんやボランティアの人がすべてお世話をしてくれているように見えるかもしれません。
でも、現実は違います。 大災害のとき、役所の職員さんも被災者ですし、数に限りがあります。
何百人、何千人と避難してくる人たちに対して、圧倒的に人手が足りません。
つまり、避難所というのは「誰かが運営してくれるホテル」ではなく、「避難してきた人たちが、自分たちで力を合わせて運営するコミュニティ」なんです。
高齢の方や小さなお子さんがいれば、動ける大人が協力してサポートする。
物資が届いたら、みんなでバケツリレーのようにして運ぶ。 トイレの掃除やゴミ出しも、当番を決めて自分たちでやる。
防災士や消防団の視点から見ても、避難所がうまく回るかどうかは、この「みんなが少しずつ役割を持つ」という意識にかかっています。会社でいうなら、全員が当事者意識を持って動く「新規プロジェクト」のようなものです。
「避難所に行けば、誰かがなんとかしてくれる」という心のブレーキ(正常性バイアス)を外し、「自分も運営チームの一員なんだ」という意識を頭の片隅に置いておくこと。それが、いざという時に自分と周りの命を支える力になります。
もちろん、ハザードマップで危険なエリアにいる方は、命を守るために躊躇なく避難所へ向かってください。
避難所は、私たちの命を守るための絶対に必要な砦です。
ただ、もし「自宅の周りは安全だし、家も壊れていない」という場合、あえて避難所へ行かずに別の選択肢をとることで、避難所の混雑を減らし、本当に避難が必要な人を助けることにも繋がります。
そこで、これからの備えとして知っておきたいのが「在宅避難」という選択肢です。
次回は、この「家で安全に過ごすための備え」について、詳しくお話ししていきますね。
それでは皆さん、本日も安全第一で!

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