【パスタ作りを極めるとは】

【HN:キタチャン】

この時期になると、毎年楽しみにしているニュースがあります。

それは「イグ・ノーベル賞」です。

イグ・ノーベル賞は、ユーモアと科学的な探究心を兼ね備えた研究に贈られる賞です。
「人々を笑わせ、そして考えさせる」という趣旨があり、毎年発表される研究を見るたびに、世の中には面白いことを真剣に研究している人がたくさんいるのだと感心します。

個人的には、私もいつかこの賞を獲ってみたいと考えています。

昨年は、イタリアの物理学者チームによるパスタソース「カチョ・エ・ペペ」の研究が、イグ・ノーベル物理学賞を受賞しました。

カチョ・エ・ペペは、チーズと黒コショウを使ったシンプルなパスタです。
材料だけを見ると簡単そうですが、実際にはソースがダマになりやすく、なめらかなクリーム状に仕上げるのが意外と難しい料理です。

今回の研究では、このダマになる現象を物理学の観点から調べていました。

パスタの茹で汁をチーズに加える際、温度が高すぎるとチーズのタンパク質が凝集し、ダマになりやすくなるそうです。
一方で、でんぷんの量や温度をうまく調整すると、なめらかなソースに近づけることができます。

論文を読んでみると、どうすれば美味しく作れるのかという実験がたくさん書かれていて、とても勉強になりました。

料理は経験や勘も大切ですが、そこに科学の視点が加わると、また違った面白さが生まれます。

「なぜダマになるのか」
「どうすればなめらかになるのか」
普段の台所で起きていることも、真剣に調べれば立派な研究テーマになるのだと感じました。

笑えるけれど、よく考えると奥が深い。

まさにイグ・ノーベル賞らしい研究です。

パスタ作りを極めるとは、単に料理が上手くなることではなく、チーズと水と温度の関係にまで思いを巡らせることなのかもしれません。

次にパスタを作るときは、少しだけ物理学者の気分で鍋の前に立ちたいと思います。